製造販売業とは
化粧品や医薬部外品を製造販売するためには製造販売業許可を取得しなければなりません。
製造販売業許可は厚生労働大臣の委任によりその事業所の所在地がある都道府県知事が出します。
そもそも「製造販売」という言葉ですが、その製造等(他に委託して製造する場合を含み、他から委託を受けて製造する場合を含まない)をし、又は輸入した化粧品・医薬部外品を販売又は授与することをいいます。(薬機法第2条第13項)
化粧品・医薬部外品の製造には製造業の許可が必要ですが、その許可を受けていれば自社で行っても他社へ委託しても構いませんが、市場に出荷する製品の品質や有効性、安全性などの最終的な責任を負うのは製造販売業者です。
「製造販売」という許可ですが、自社に製造設備がなくても取得できます。
製造業との違い
製造業というと、実際に工場で製品を作るイメージですが、薬機法上の「製造」とは、製品の包装・表示・保管の工程のみであっても「製造」とみなすので、市場出荷前の製品の保管をするだけでも製造業は必要です。
ただし、前述の通り、市場に出荷することができるのは製造販売業者だけです。製造販売業者から製品を購入し、一般消費者に販売するための販売業の許可は化粧品・医薬部外品に関しては不要です。
保管のみを行う場合、製造業の許可ではなくて、登録となります。
製造業の許可・登録については別の記事で取り扱います。(化粧品の製造業についてはこちら。)
製造販売業の許可要件
製造販売業を取得するための許可要件は大きく4つに分けられます。
- 総括製造販売責任者の設置
- 責任役員の設置
- GQP省令に従った品質管理体制の具備
- GVP省令に従った安全管理体制の具備
特に許可を取得するための一番のハードルは1の「総括製造販売責任者」の設置です。総括製造販売責任者になるための資格要件があるため、誰でもなれるわけではありません。一番申請者がこの資格を有していない場合、資格要件を満たす人物を雇用する必要があります。
2.の責任役員ですが、役員のうち誰が薬事に関して責任を負うのかを明確にするために、取締役等から選定する必要があります。責任役員就任にあたっての特別な条件は必要ありませんが、化粧品・医薬部外品取扱業務に関する責任を負うのに十分な知識と経験を有した者を選任する必要があります。代表取締役が一人であるような会社については、代表取締役が責任役員となります。
GQP省令とは、「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令」の略称で、品質の安定した製品を市場に供給するためには、社内の品質管理体制がGQP省令に適合していなければなりません。
GVP省令とは、「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令」のことで、簡単にいうと製品が市場に出た後も継続してその製品についての安全管理情報を収集し、有害事象(健康被害など)が出た場合は速やかに回収措置をとるなどの社内体制を構築させることを目的としたものです。
なお、これ以外に申請者(法人の場合、薬事に関する業務に責任を有する役員を含みます)が以下の欠格事由に該当する場合は、許可申請ができませんのでご注意ください。
- 過去に薬機法上の製造販売業許可を取り消された者で、取消しの日から3年を経過していない場合
- 過去に薬機法上の製造業の登録を取り消された者で、取消しの日から3年を経過していない場合
- 懲役・禁錮などの「拘禁刑」以上の刑を受け、その刑の執行を終えるか、または執行が免除されてから3年を経過していない者
- 薬機法、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法などの薬事関連法令、またはそれらに基づく行政処分に違反してから2年を経過していない者
- 麻薬・大麻・あへん・覚醒剤の中毒者
- 心身の障害によって製造販売業の業務を適正に行うことができない者
- 製造販売業者としての業務を適切に行うための知識・経験を有していない者
許可申請にあたって欠格事由に該当しないことを積極的に説明する必要はありませんが、該当しないことを申請時に誓約します。
総括製造販売責任者
総括製造販売責任者の基準は、医薬部外品と化粧品で少し異なり、以下のようになっています。
医薬部外品の製造販売責任者
- 薬剤師
- 旧大学令に基づく専門学校又は学校教育法に基づく大学若しくは高等専門学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
- 旧制中学もしくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した後、医薬品又は医薬部外品又は化粧品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に3年以上従事した者
- 厚生労働大臣が前号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者(例えば、学歴は問わずに医薬品(施行規則第86条は除く)又は高度管理医療機器、又は管理医療機器総括製造販売責任者を経験した者)
化粧品の総括製造販売責任者
- 薬剤師
- 旧制中学もしくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
- 旧制中学もしくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を習得した後、医薬品又は医薬部外品又は化粧品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に3年以上従事した者
- 厚生労働大臣が前号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者(例えば、学歴は問わずに医薬品(施行規則第86条は除く)又は高度管理医療機器、又は管理医療機器総括製造販売責任者を経験した者)
総括製造販売責任者は、GQP省令やGVP省令で定められた品質管理や製造販売後安全管理に関する業務を遂行しますが、品質管理や製造販売後安全管理を適正に行うために必要がある場合は、製造販売業者に書面で意見をする法的義務を負います。そのため、品質管理や製造販売後安全管理をよく理解し、適正に遂行する能力が必要となります。
GQP省令・GVP省令に従った組織づくり
化粧品・医薬部外品の製造販売にあたって、薬機法で直接設置が求められる総括製造販売責任者のほかに、GQP省令で定められる品質保証責任者、GVP省令で定められる安全管理責任者の設置が必要になります。
本来であれば、三者異なる人物が務めるのが望ましいですが、新規事業や新規創業などで、そこまで人的資源を割けないことを想定し、一定の範囲での兼務が認められています。ただし、兼務が認められていても、「業務に支障がないこと」が前提であるため、業務拡大に伴い適切な人員配置をする必要があります。
当事務所が提供する業務
当事務所では、化粧品・医薬部外品の製造販売業許可申請代行業務を承っております。新規事業や新規創業の場合、GQP省令やGVP省令で定める手順書などが具備されていることが確認できれば十分とされていますが、ただ許可取得のために用意するだけではなく、実際のお客様の実情に応じて、品質管理や製造販売後安全管理の組織づくりの提案からスタートし、維持できる体制を構築することが大切であると考えています。
| 業務内容 | 報酬額 |
| 化粧品製造販売業許可 | 200,000円~ |
| 医薬部外品製造販売業許可 | 250,000円~ |
| 化粧品製造業許可(一般) | 300,000円~ |
| 化粧品製造業許可(表示・包装・保管) | 150,000円~ |
| 化粧品製造業登録(保管) | 150,000円~ |
| 医薬部外品製造業許可(一般) | 350,000円~ |
| 医薬部外品製造業許可(表示・包装・保管) | 180,000円~ |
| 医薬部外品製造業登録(保管) | 180,000円~ |
| GVP省令対応(手順書作成・講義) | 100,000円~ |
| GQP省令対応(手順書作成・講義) | 150,000円~ |
※更新、変更届などの代行は申請内容や事業者の運用実績などによって異なりますので、ご相談ください。
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