定義
体外診断用医薬品とは、薬機法第2条14項で「専ら疾病の診断に使用されることが目的とされている医薬品のうち、人又は動物の身体に直接使用されることのないもの」と定義されていますが、目的、対象、形態が通知(昭和60年6月29日薬発第662号)により指示されています。
(1) 目的 ー 次のいずれかを目的とするもの
- (ア) 各種生体機能(各種器官の機能、免疫能、血液凝固能等)の程度の診断
- (イ) 罹患の有無、疾患の部位又は疾患の進行の程度の診断
- (ウ) 治療の方法又は治療の効果の程度の診断
- (エ) 妊娠の有無の診断
- (オ) 血液型又は細胞型の診断
(2) 対象 ー 検体中の次の物質又は項目を検出又は測定するもの
- (ア) アミノ酸、ペプチド、蛋白質、糖、脂質、核酸、電解質、無機質、水分等
- (イ) ホルモン、酵素、ビタミン、補酵素等
- (ウ) 薬物又はその代謝物等
- (エ) 抗原、抗体等
- (オ) ウイルス、微生物、原虫又はその卵等
- (カ) pH、酸度等
- (キ) 細胞、組織又はそれらの成分等
(3) 形態
- (ア) 複数の試薬(試薬を含有する紙、布等を含む。)により、前記(2)の物質又は項目を検出若しくは測定する形態(いわゆるキット) (※なお、キットから標準試薬(例、標準血清)を除いたものは、これに含まれる。)
- (イ) 単試薬により、前記(2)の物質又は項目を検出若しくは測定する形態
人に由来する試料を検体とし、(2)に示す検体中の物質等を検出又は測定することにより、(1)に示す疾病の診断に使用されることが目的とされているものであって、人の身体に直接使用されることのないものが体外診断用医薬品です。ただし、病原性の菌を特定する培地、抗菌性物質を含有する細菌感受性試験培地及びディスクは、体外診断用医薬品に含まれます。
なお、(3)の形態以外の体外診断用医薬品に関する取扱いについては、別途指示するとされています。
体外診断用医薬品ではないもの
疾病等の診断を目的としない場合は、体外診断用医薬品ではありません。
人の試料を検体とした検査試薬であっても専ら疾病の診断以外の目的で使用されるものも、体外診断用医薬品ではありません。
体外診断用医薬品への該非判定が難しい場合でも、具体的な疾患名を標榜する場合は、原則として体外診断用医薬品に該当すると思って差し支えないですが、検査項目、製品の表示、添付文書及び広告における標榜等から総合的かつ個別具体的に判断されます。
一般用検査薬
体外診断用医薬品は原則として医家向けです。医療従事者ではない一般消費者が購入して自分で検査できる一般用検査薬として承認されているのは現時点で以下の4つしかありません。
- 一般用グルコースキット(尿糖)(第2類医薬品)
- 一般用総蛋白キット(尿蛋白)(第2類医薬品)
- 一般用ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンキット(妊娠検査薬)(第2類医薬品)
- 一般用黄体形成ホルモンキット(排卵予測検査薬)(第1類医薬品)
2014年に体外診断尿医薬品の一般検査薬への転用についてのルールが示されたので、転用の手順が明確にはなっていますが、業界を巻き込んでの大きな申請となるので、上記4種類以外の検査項目を対象とした検査薬を一般消費者向けに販売するのはかなり難しいと思った方がよいでしょう。
クラス分類
体外診断用医薬品は、通知(平成17年4月1日薬食発第0401031号)によって一般的名称が定められていて、その名称毎に3つのクラス分類が定められています。
クラスIII
体外診断用医薬品を疾病の診断等に使用した際、その診断情報のリスクが比較的大きく、情報の正確さが生命維持に与える影響が大きいと考えらえるもの
クラスII
クラスIIIに該当しない体外診断用医薬品のうちの一般用検査薬、クラスIにもクラスIIIにも該当しない体外診断用医薬品
クラスI
クラスIIIに該当しない体外診断用医薬品のうち、国内外で一般的なものとして認知されている較正用標準物質が存在するものであって、体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の一環として行う較正が比較的容易であると認められ、かつ、一般用検査薬以外のもの
必要な許認可
体外診断用医薬品の製造販売を行うにあたっては、製造販売業許可の取得が必要になり、体外診断用医薬品の製造をしようとするものは、登録を受けなければなりません。
さらに、個々の製品に対して、承認、認証又は届出のいずれかが必要になります。それぞれ複雑さが異なるので、製造販売しようとしている体外診断用医薬品に対してはどの手続きが必要なのかをよく理解する必要があります。
当事務所では、体外診断用医薬品の製造販売業許可をはじめ、薬機法に基づく各種許認可申請に対応しております。
新規参入や体制整備でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
